ご家族・保護者の皆様へ

ご家族・保護者の皆様へ

一緒に考え、一緒に育てていくために

「なんでこの子はできないの?」
「外ではいい子なのに、家ではなぜこんなに荒れる(または動けなくなる)のだろう」
「私の育て方が悪かったのではないか……」

夜、たったひとりでスマホで検索し、涙を流したことはありませんか。
当院がまず最初にお伝えしたいこと。 それは、今起きていることは「愛情不足」でも「親の責任」でもないということです。 今日までお子さんを守り、生き延びてきただけで、あなたはすでに120点満点の親なのです。 どうか、ご自身を責めないでください。 迷い、途方に暮れるのは、あなたが我が子と真剣に向き合っている証拠です。

■ 気合いで「直す」のではなく、脳に合った「装備」を

お子さんがうまくいかないのは、性格の問題ではなく、脳のタイプ(基本ソフトのOS)が少し違うだけです。
AndroidのスマホにiPhoneのアプリを入れようとしてエラーが起きているのと同じ状態なのです。 当院は、医療がすべてを解決する魔法の場所ではありません。 お子さんを無理やり多数派の型にはめ込むような、靴擦れで血だらけになるような訓練も目指しません。

目が悪い子に「目を凝らす練習」をさせるのではなく「眼鏡」という道具を渡すように、お子さんの苦手をカバーする「脳の眼鏡」や「生き抜くための装備」を一緒に見つけます。 それは社会に合わせる訓練ではなく、自分が生きやすくなるための「発明(周りも自分も楽になるわがまま自己流SST)」です。 他者に迷惑をかける免罪符ではなく、周りとうまくやっていくための賢い抜け道(迂回路)を一緒に探しましょう。

■ 「一緒に作戦を練る」チームの中心は、あなたです

医師が診察室でお子さんと会えるのは、長い人生の中のほんの一瞬(点)にすぎません。 お子さんの揺れ動く日々の連続した時間(面)を一番よく知っているのは、ご家族の皆様です。 「親なのに、専門的な知識がない」と無力さを感じる必要はありません。 我が子の小さな変化や見えにくいSOSに気づき、一番長く伴走する愛情。 それこそが、どんな医療にも勝る最強の専門性なのです。

医療が子育てを肩代わりすることはできません。 だからこそ、「医療にすべてお任せ」ではなく、私たちと一緒に悩み、試行錯誤する「チームの中心」として力を貸してください。

■ 目指すのは「ひとりでできること」より「上手に頼れること」

当院が目指す真の自立とは、「何でもひとりで完璧にできること」ではありません。 「自分の弱さを知り、適切な道具や人に頼る(依存先を増やす)こと」です。 そして何より、親御さん自身が「完璧な親」をやめ、堂々と手抜きをして幸せに笑っていられることが、お子さんにとって最大の安心の土台となります。

私たちは絶対にあなたを責めません。 孤立させません。 「ちょっと気になる」「何か変だな」という親御さんの小さな違和感だけで十分です。 子どもが自分らしい笑顔を取り戻し、ご家族が生きやすくなるための作戦会議を、診察室ではじめましょう。

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